江戸にはさまざまな祭があったが、幕府によりその行列が江戸城に入ることを許された祭は「天下祭」と呼ばれ、将軍がご覧になった、いわば幕府公認のお祭りのことです。天下祭と呼ばれたのは、現在も盛大に行われる、神田神社の「神田祭」やと山王日枝神社の「山王祭」だけです。

 「天下祭」では、神輿だけでなく、神話や歴史上の人物をかたどった人形を飾った山車を曳き回しました。
 しかし、明治という新しい時代を迎えると、都電の開通や電線の敷設などに伴い、背の高い山車を曳き回すことは難しくなり、「天下祭」は途絶えてしまいました。そして見事な山車も、一部は、都外に関東大震災や戦災でその多くは失われてしまったのです。しかし、2003(平成15)年江戸開府400年を記念して、天下祭が復活。以後、毎年、江戸フェスティバル等と合わせ、開催されています。

第弐本町区の山車は江戸天下祭・神田神社の「神田祭」に参加していた、
東京神田の紺屋さんが個人で所有していたものとされています。

日比谷公園内展示・曵き回し、皇居周辺・丸の内巡行